はじめに
こんにちは、@hiro128_777です。
11月3日(土)に、品川でXamarin.iOS 、Xamarin.Androidのハンズオンを開催いたします!
Swift, Objective-C のコードを Xamarin.iOS に移植する際のポイントについてのハンズオンまたは、java のコードを Xamarin.Android に移植する際のポイントについてのハンズオンを選んで受講できますので、ご興味がある方はぜひご参加下さい!
では本題に入りましょう。
Visual Studio App Center で、自動ビルド後にiOSの自動実機UIテストを実行する方法
Visual Studio App Center で、自動ビルドを設定したら当然ながら次は自動でテストを走らせたくなりますよね!
というわけで、今回は自動ビルド後にiOSの自動実機UIテストを実行する手順についてご説明いたします。
今回の内容は下記リポジトリを利用しますので clone するか DL して下さい。
github.com
Visual Studio App Center のテスト設定に実機UIテストを走らせるデバイスの組み合わせのセットを登録します
Visual Studio App Center では、1回のテストで、複数の実機の自動UIテストを走らせることができますので、テストを走らせる実機を選択して登録しておきます。
Visual Studio App Center のテスト設定のデバイスセット設定を開きます。
Set name
を設定し、テストを実行するデバイスにチェックを入れ New device set
で保存します。
Device set が登録されていることを確認します。
Visual Studio App Center にログインするキーを準備します。
自動実行されるシェルスクリプトが自動テストを実行するときに、事前に取得しておいたキーを使って App Center にログインします。そのキーをスクリプトから利用できるように環境変数に登録しておきます。
「Account settings」を開きます。
「New API token」を開きます。
APIの利用目的の説明とアクセス権を設定し保存します。
キーが表示されるのでコピーしメモ(保管)しておきます。キーは画面を閉じると2度と表示されないのでご注意ください。
キーが登録されていることを確認します。
次にビルド設定を開きます。
環境変数にキーを設定して、保存します。
build 後に自動実行されるシェルスクリプトを準備します。
Visual Studio App Center には ビルドするcspoj
と同じ階層に、appcenter-post-build.sh
という名前でシェルスクリプトを配置しておくと、自動認識し build 後に自動実行してくれる機能があります。
よって、appcenter-post-build.sh
に、自動実機UIテストを実行する処理を書きます。
/src/Finish/iOS/appcenter-post-build.sh
#!/usr/bin/env bash # Post Build Script # Exit immediately if a command exits with a non-zero status (failure) set -e ################################################## # variables appCenterLoginApiToken=$AppCenterLoginToken # this comes from the build environment variables appName="TomohiroSuzuki128/XamAppCenterSample2018iOS" deviceSetName="TomohiroSuzuki128/my-devices" publishedAppFileName="XamAppCenterSample2018.iOS.ipa" sourceFileRootDir="$APPCENTER_SOURCE_DIRECTORY/src/Finish" uiTestProjectName="UITests" testSeriesName="all-tests" ################################################## echo "##################################################################################################" echo "Post Build Script" echo "##################################################################################################" echo "Starting Xamarin.UITest" echo " App Name: $appName" echo " Device Set: $deviceSetName" echo "Test Series: $testSeriesName" echo "##################################################################################################" echo "" echo "> Build UI test projects" find $sourceFileRootDir -regex '.*Test.*\.csproj' -exec msbuild {} \; echo "> Run UI test command" # Note: must put a space after each parameter/value pair appcenter test run uitest --app $appName --devices $deviceSetName --app-path $APPCENTER_OUTPUT_DIRECTORY/$publishedAppFileName --test-series $testSeriesName --locale "ja_JP" --build-dir $sourceFileRootDir/$uiTestProjectName/bin/Debug --uitest-tools-dir $sourceFileRootDir/packages/Xamarin.UITest.*/tools --token $appCenterLoginApiToken echo "" echo "##################################################################################################" echo "Post Build Script complete" echo "##################################################################################################"
このスクリプトがやっていることは、
- UIテストプロジェクトをビルドする。
- App Center に、自動UIテストのコマンドを発行し、実行させる。
の2つです。
スクリプトのデバッグ方法。
このようなスクリプトを自作するときに一番困るのが、
- 「指定したファイルが見つからない」エラーが発生すること
- 環境変数の中身がよくわからないこと
です。
よってスクリプトを自作するときには、下記のように環境変数やディレクトリの中身をコンソールに表示させながらスクリプトを書くことで効率よくデバッグできます。
# for test echo $APPCENTER_SOURCE_DIRECTORY echo "" files="$APPCENTER_SOURCE_DIRECTORY/src/Finish/UITests/*" for filepath in $files do echo $filepath done
ビルドを実行し、テスト結果を確認してテストが正しく実行されていることを確認します。
正しく実行されていれば、以下のようにテスト結果が確認できます。
また、テストコード内に以下のように、app.Screenshot("<スクリーンショット名>")
と記述することで、スクーンショットが自動で保存されます。
[Test] public async void SucceedTranslate() { await Task.Delay(2000); app.Screenshot("App launched"); await Task.Delay(2000); app.Tap(c => c.Marked("inputText")); await Task.Delay(2000); app.EnterText("私は毎日電車に乗って会社に行きます。"); await Task.Delay(2000); app.Screenshot("Japanese text entered"); await Task.Delay(2000); app.DismissKeyboard(); await Task.Delay(2000); app.Tap(c => c.Button("translateButton")); await Task.Delay(4000); var elements = app.Query(c => c.Marked("translatedText")); await Task.Delay(2000); app.Screenshot("Japanese text translated"); await Task.Delay(2000); Assert.AreEqual("I go to the office by train every day.", elements.FirstOrDefault().Text); }
保存されたスクリンショットは以下の手順で確認できます。
これで、リポジトリにプッシュすると自動ビルドが走り、自動実機UIテストが実行されるようになりました!!
以上で、Visual Studio App Center で、自動ビルド後に自動実機UIテストを実行する方法は完了です。
今回は以上です。